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曲線の媒介変数表示
曲線の媒介変数表示
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$x=f(t)$,
$y=g(t)$ $(\alpha\le t \le \beta)$ が変数 $t$ の関数であるとする。
$t$ の変化に伴って,
点 $(f(t),g(t))$ が曲線 C を描くとき,
関数の組
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\begin{align*}
\left\{\begin{array}{l}
x=f(t)
\\
y=g(t)
\end{array}\right.
\quad
(\alpha\le t \le \beta)
\end{align*}
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を,
$\alpha\le t \le \beta$ を定義域とする
曲線 C の\ommindex{媒介変数表示}{ばいかいへんすうひょうじ}という。
このとき,
変数 $t$ を\ommindex{媒介変数}{ばいかいへんすう}
または\ommindex{パラメータ}{ぱらめーた}という。
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\begin{enumerate}
\item[(1)]
$\left\{\begin{array}{l}
x=at+x_{0}
\\
y=bt+y_{0}
\end{array}\right.$ は,
傾きが $\displaystyle \frac{b}{a}$ で,
点 $\left(x_{0}, y_{0}\right)$ を通る直線の媒介変数表示である。
\item[(2)]
$\left\{\begin{array}{l}
x=r\cos{t}+a
\\
y=r\sin{t}+b
\end{array}\right.\ (0\le t \le \pi)$ は,
点 $(a,b)$ を中心として,
半径が $r$ の円の媒介変数表示である。
\end{enumerate}
サイクロイド
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直線上を円が滑らずに転がるとき,
円周上の点 P が描く軌跡を\ommindex{サイクロイド}{さいくろいど}という。
半径 $a$ の円が $x$ 軸上を滑らずに転がるとき,
$t=0$ において原点にあった点が描くサイクロイドの媒介変数表示は
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\begin{align*}
\left\{\begin{array}{l}
x=a(t-\sin{t})
\\
y=a(1+\cos{t})
\end{array}\right.
\end{align*}
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である。
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%=video:/media/2014/07/29/140662802622620400.jpg:
アステロイド
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半径 $a$ の固定された円の内部を,
半径が $\displaystyle \frac{a}{4}$ の円が,
円に内接しながら滑らずに回転するとき,
円周上の点 P が描く軌跡を\ommindex{アステロイド}{あすてろいど}という。
原点を中心とした半径 $a$ の円の内部を転がる
半径 $\displaystyle \frac{a}{4}$ の円周上の,
$t=0$ において $(a,0)$ にあった点が描くアステロイドの媒介変数表示は
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\begin{align*}
\left\{\begin{array}{l}
x=a\cos^3{t}
\\
y=a\sin^3{t}
\end{array}\right.
\end{align*}
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である。
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%=video:/media/2014/08/01/140682098043159600.jpg: