ベクトル方程式
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座標平面上の点 P に対して,
ベクトル $\vt{p}=\overrightarrow{\text{OP}}$ を,
点 P の\ommindex{位置ベクトル}{いちべくとる}という。
平面上の曲線 C 上の点 P の位置ベクトルが満たす方程式を
曲線 C の\ommindex{ベクトル方程式}{べくとるほうていしき}という。
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いろいろなベクトル方程式
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\begin{enumerate}
\item[(1)]
直線のベクトル方程式:
点 A の位置ベクトルを $\vt{a}$ とし,
$\vt{n}$ を $\vt{0}$ でないベクトルとする。
このとき,
方程式
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\begin{align*}
\vt{n}\bdot(\vt{p}-\vt{a})=0
\end{align*}
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は,
点 A を通り,
$\vt{n}$ に垂直な直線のベクトル方程式である。
\item[(2)]
円のベクトル方程式:
点 C の位置ベクトルを $\vt{c}$ とし,
$r$ を正の定数とする。
このとき,
方程式
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\begin{align*}
(\vt{p}-\vt{c})\bdot(\vt{p}-\vt{c})=r^2
\end{align*}
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は,
点 C を中心とする半径 $r$ の円のベクトル方程式である。
\item[(3)]
円のベクトル方程式:
点 A の位置ベクトルを $\vt{a}$ とし,
点 B の位置ベクトルを $\vt{b}$ とする。
このとき,
方程式
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\begin{align*}
(\vt{p}-\vt{a})\bdot(\vt{p}-\vt{b})=0
\end{align*}
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は,
点 A と点 B を直径の両端とする円のベクトル方程式である。この方程式から,
座標平面上の2点 A$(a_1, a_2)$, B$(b_1, b_2)$ を直径の両端とする円の方程式
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\begin{align*}
(x-a_1)(x-b_1)+(y-a_2)(y-b_2)=0
\end{align*}
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が得られる。
\end{enumerate}
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