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例題集 / 情報 / 情報理論 / 待ち行列

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難易度

ポアソン分布

適用レベル   難易度:
国道8号線を60分間観察したところ,この間に,電気自動車が20台通過した.なお,電気自動車はポアソン分布に従って通過していくものとする.また,この60分間は観察した8号線が十分定常状態となっているものとする.このとき,次の問いにそれぞれ答えなさい. (1)この道路における,電気自動車の平均通過率$\lambda$を答えなさい. (2)この道路で,電気自動車が10分間に3台通過する確率を求めなさい. (3)ある電気自動車が通過してから,次の電気自動車が通過するまでの時間が2分40秒以下である確率を求めなさい.

解答例・解説

(1)平均到着率$\lambda$(台/分)は,$\lambda=\frac{20}{60}=0.333 \simeq 0.33$(台/分) (2)次のように求められる. \begin{eqnarray} P_3(10)&=&\frac{((1/3)\cdot 10)^3}{3!}\cdot e^{-\frac{1}{3} \cdot 10} \\ &=&0.2202 \cdots \\ &\simeq & 0.22 \end{eqnarray} (3)次のように求められる. \begin{eqnarray} F(2\cdot \frac{40}{60})&=&1-e^{-\frac{1}{3}\frac{8}{3}} \\ &=& 0.5888 \cdots \\ &\simeq & 0.59 \end{eqnarray}

M/M/1待ち行列

適用レベル   難易度: ★★
ある単一窓口の宝くじ売り場にやってくる客は,3分に一人の割合のポアソン到着で,一人が宝くじを買うのにかかる時間は平均2分の指数分布に従うとする.このとき,以下の問いに答えよ. (1)窓口が利用されている確率(利用率) (2)待ち行列の平均の長さ (3)平均待ち時間

解答例・解説

(1) 平均到着率を$\lambda$(人/分),サービス率を$\mu$(人/分)とすると,それぞれ次のようになる.\par \begin{equation} \displaystyle{\lambda=\frac{1}{3}, \mu=\frac{1}{2}} \end{equation} よって,窓口利用率$\rho$は次のように求められる. \begin{equation} \rho=\lambda/\mu=2/3\simeq 0.66 \end{equation} (2) まず,ポラチェクヒンチンの式より,平均待ち時間$W$は次のようになる. \begin{eqnarray} W&=&\frac{1}{\mu}\frac{\rho}{1-\rho} \\ &=&2 \times \frac{2/3}{1-2/3} \\ &=&4 \mathrm{ [minutes]} \end{eqnarray} 従って,リトルの公式から,平均待ち長さ$\overline{N_q}$は次のように求められる. \begin{eqnarray} \overline{N_q} &=& \lambda \cdot W \\ &=& \frac{1}{3}\times 4 \\ &=& 1.33 \cdots \\ &\simeq&1.33 \mathrm{[persons]} \end{eqnarray} (3)(2)で求めた通りである.