数学・工学事典

2次曲線

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2次曲線

% 平面上の点 P から直線 $\ell$ に下ろした垂線と直線 $\ell$ との 交点を H とする。 $e$ を $0<e<1$ を満たす定数とするとき, 直線 $\ell$ と点 F に対して, % \begin{align*} \frac{\text{PF}}{\text{PH}}=e \end{align*} % を満たす曲線は % \begin{enumerate} \item[(1)] $0<e<1$ のとき\ommindex{楕円}{だえん} \item[(2)] $e=1$ のとき\ommindex{放物線}{ほうぶつせん} \item[(3)] $e>1$ のとき\ommindex{双曲線}{そうきょくせん} \end{enumerate} % という。 楕円, 放物線, 双曲線を総称して\ommindex{2次曲線}{2じきょくせん}という。 定数 $e$ を\ommindex{離心率}{りしんりつ}という。 2次曲線は別の定義の方法もある(以下の項目参照)が, どちらも同じこととなる。 %

楕円

% 平面上の2点 F, F$'$ からの距離の和が一定である点の軌跡を \ommindex{楕円}{だえん}といい, F, F$'$ をその\ommindex{焦点}{しょうてん}という。 $a$, $c$ を $a>c$ を満たす正の定数とするとき, 焦点 F$(c,0)$, F$'(-c,0)$ からの距離の和が $2a$ であるような 楕円の方程式は % \begin{align*} \frac{x^2}{a^2}+\frac{y^2}{b^2}=1 \quad (a^2=b^2+c^2) \end{align*} % となる。 これを\ommindex{楕円の標準形}{だえんのひょうじゅんけい}という。 %

双曲線

% 平面上の2点 F, F$'$ からの距離の差が一定である点の軌跡を \ommindex{双曲線}{そうきょくせん}といい, F, F$'$ をその\ommindex{焦点}{しょうてん}という。 $a$, $c$ を $c>a$ を満たす正の定数とするとき, 焦点 F$(c,0)$, F$'(-c,0)$ からの距離の差が $2a$ であるような 双曲線の方程式は % \begin{align*} \frac{x^2}{a^2}-\frac{y^2}{b^2}=1 \quad (c^2=a^2+b^2) \end{align*} % となる。 また, 焦点 F$(0,c)$, F$'(0,-c)$ からの距離の差が $2a$ であるような 双曲線の方程式は % \begin{align*} \frac{x^2}{a^2}-\frac{y^2}{b^2}=-1 \quad (c^2=a^2+b^2) \end{align*} % となる。 これらを\ommindex{双曲線の標準形}{そうきょくせんのひょうじゅんけい}という。 %

放物線

% 平面上の直線 $\ell$ と点 F からの距離が等しい点の軌跡を \ommindex{放物線}{ほうぶつせん}といい, F をその\ommindex{焦点}{しょうてん}, 直線 $\ell$ を\ommindex{準線}{じゅんせん}という。 $p$ を正の定数とするとき, 焦点 F$(p,0)$, 準線が $y=-p$ である放物線の方程式は % \begin{align*} y^2=4px \end{align*} % となる。 こらを\ommindex{放物線の標準形}{ほうぶつせんのひょうじゅんけい}という。 %