理解レベル
難易度: ★★
次の問いはカルノーサイクルの熱効率を導出するのに必要な事項である.
問いに答えよ.
$(1)$
温度$T$の等温変化のもとで,系の容積が$V_1$から$V_2$まで変化するときの受熱量$Q$を求めよ.
ただし動作流体は質量$m$,ガス定数$R$の理想気体とする.
$(2)$
状態$1 \ (p_1,V_1, T_1)$から状態$2 \ (p_2,V_2, T_2)$に断熱変化するときの温度$( T_1, T_2)$と容積$(V_1, V_2)$の関係を求めよ.
ただし,作動ガスの比熱比を$\kappa$とする.
$(1)$
等温だから
\[
pV=mRT \ (一定) \ \Longrightarrow \
p=\frac{mRT}{V}
\]
\[
Q=W_{12}= \int_{V_1}^{V_2}pdV
=mRT \int_{V_1}^{V_2} \frac{dV}{V} \\
= mRT \ln \frac{V_2}{V_1}
\]
$(2)$
\[
\begin{align}
&\left\{\begin{array}{cc}
p_1 V_1^\kappa = p_2 V_2^\kappa \\
p_1 V_1= mRT_1 \\
p_2 V_2 = mRT_2
\end{array}\right.
\end{align}
\]
\[
mRT_1 V_1^{\kappa-1} = mRT_2 V_2^{\kappa-1} \\
\frac{T_2}{T_1} = \left( \frac{V_1}{V_2} \right) ^{\kappa-1}
\]