{\bf 【方針】}
\item 式 (1), (2) から$\tau$ を消去して, $u$ と $r$ の変数分離形の微分方程式を作る.
このとき, $u,r$以外の文字は全て定数である.
\item 得られた微分方程式について, $r=R$ のとき, $u=0$ として特殊解を求める.
{\bf 【解答】}
(1) より,
$\tau=\displaystyle\frac{\varDelta p r} {2L}$ となるので, (2) と合わせて,
$$-\mu\frac{du}{dr}=\frac{\varDelta p\, r} {2L}$$
となる.
これより,
$$du=-\frac{\varDelta p}{2\mu L}r\,dr$$
となる.
壁面$r=R$ において, $u=0$ として積分すると,
$$\int_0^u\,du=-\frac{\varDelta p}{2\mu L}\int_{R}^{r}r\,dr$$
$$\Bigl[u\Bigr]_0^u=-\frac{\varDelta p}{2\mu L}\Bigl[\frac12r^2\Bigr]_R^r$$
$$u=\frac{\varDelta p}{4\mu L}(R^2-r^2)$$
となるので, (3) が得られる.
\bigskip
{\bf 【注意】}
\item 変数分離形の1階微分方程式 $\displaystyle\frac{dy}{dx}=f(x)g(y)$ は $\displaystyle\frac{dy}{g(y)}=f(x)\,dx$ と変形して両辺を積分する.
初期条件「$x=x_0$ のとき, $y=y_0$」が与えられたときは,
$$\displaystyle\int_{y_0}^{y}\displaystyle\frac{dy}{g(y)}=\int_{x_0}^{x}f(x)\,dx$$
として定積分すると, 特殊解が得られる.
\item $\displaystyle\int \,dx=x+C$,
$\displaystyle\int x\,dx=\displaystyle\frac12x^2+C$ (不定積分)